[ この記事で分かること ]
電車の英語アナウンスのお手本(動画)
カタカナ発音を脱却する方法
英語上達のカギ
この記事では"電車の英語アナウンス"を題材に、英語の発音矯正のプロの視点から《英語発音のポイント》を解説していきます。講師による鉄道アナウンスのお手本動画もありますので、発音・リンキングの練習にもお役立てください!
1.電車でよく聞く英語アナウンス
前回の記事では、最近増えている、自動音声に頼らず英語アナウンスを行う車掌さんの鉄道アナウンスを題材に、日本人が陥りがちなNGポイントについて解説しました。
>前回の記事はこちら ↓
英語を話す際によく見られるNGパターンは、主に3つあります。
①カタカナ発音
②早口で話す
③抑揚がない平坦な話し方
これらは鉄道アナウンスなどの場面だけでなく、日本人なら誰でもぶつかる壁ではないでしょうか。
ということで今回は、これらのNGポイントをどう改善すべきか、具体的な解説・アドバイスをご紹介します。
2.カタカナ発音を脱却する
2-1. 英語には日本語に無い音がある
この動画は、英語発音矯正塾講師の田中えりかによるお手本です。
ここからは、具体的に解説していきます。
The doors on the left side will open.
[ ðə dɔ́:rz ɔn ðə léft sáid wəl óup(ə)n ]
この文中の「日本語に無い音」に色を付けるとこのようになります。
The doors on the left side will open.
この短い一文の中の、およそ半分は日本語に無い音ですね。
また1つの単語に複数の日本語に無い音が含まれていることもあり、これら全てをカタカナで発音してしまうと、全く通じなくなるということは容易に想像できます。
日常会話なら、発音が間違っていても前後の文脈から内容を推測することもできるかもしれませんが、緊急時のアナウンスなどの場合は特に、より正確な発音で伝えることが求められます。
2-2. 子音の発音を極める
では、日本語に無い音の代表格「TH」「R」「L」について大まかなポイントを簡潔に解説しましょう。
文頭の"The"の「TH」は「前歯で舌を挟んで発音しましょう」と教わった人も多いと思いますが、実際はただ舌を挟んだだけで「ザ」や「ダ」のような発音になっていることが多いのではないでしょうか。
THは上下の歯を4ミリ開け、その隙間に舌先を置くようにして舌の両脇から息を強く出します。
次の要注意ポイントはdoors の「R」です。
ドアーとカタカナで言っても、そこにはRの音が入っていないので当然通じません。
Rは舌全体を縮めるようにし、舌の奥部分を上に押し上げ、上顎とのわずかな隙間を作り発音します。
続いて、"left"と"will"の「L」です。Lは日本語のら行と同じだと思っている人も多いようですが、ら行は舌を上顎につけて弾くように発音するのに対し、Lは舌を上の前歯の付け根につけて発音します。
両者は全く違う音なので、区別して発音しないと通じません。
さらに細かいことを言えば、"on"や"open"の「N」も日本語の「ん」とは違うので気をつけなければいけません。「opeん」と発音するとネイティブには「openg(オープング)」のように聞こえるため、理解されず通じません。
2-3. リンキングと抑揚でランクアップ
英語を流暢に話そうとしてやたらと早口になったり、英語は早くて聞き取れないという人がいますが、英語は決して早口なのではありません。
英語は音と音が繋がりながら変化していく言語なのに、日本語のように綴りを1音ずつ発音しようとしたり1音ずつ聞き取ろうとしてしまうため、ついていけなくなって早く感じるのです。
例えば、「doors-on」、「will-open」などのリンキングは、二つの単語が繋がった発音になるため、英語らしく発音する=聞こえさせる重要なポイントとなります。
音の変化を文字でお伝えするために敢えてカタカナで書くと、「ドアーズォン」「ウィロープン」のように単語と単語のつなぎ目部分で音がつながります。(※注意:このままカタカナで読んでも通じません)
日本語の感覚で単語ごとに区切って発音してしまうと、音が途切れてカタカナっぽくなる原因になります。
また、子音で終わるべきところに余分な母音が入り「doorsぅ-on」「willぅ-open」となるのも、よくやりがちなNGです。
さらに、話し方にもコツがあります。教科書を朗読するような平坦な話し方では、感情が伝わらずロボットが話しているように聞こえてしまうので、抑揚をつけた表現ができると良いですね。
といっても、いちいち語尾を上げるとか、やたらと手を動かして大袈裟に表現するということではありません。
この動画では、一番伝えたい重要な情報=どちら側のドアが開くのか?つまり"left"または"right"を強調して発音しています。このように抑揚をつけて話すことは、英語を話す上で重要なポイントです。
ではもう一度、講師 田中えりかのお手本を、子音の発音やリンキングに注目してご覧ください。
今度は"right"バージョンです。
The doors on the right side will open.
[ ðə dɔ́:rz ɔn ðə ráit sáid wəl óup(ə)n ]
どうですか?
子音やリンキングを解説の通りに発音していて、聞き取りやすいですね。
日本の鉄道は、分刻みで定刻運転する清潔な世界に誇るべき公共交通機関ですから、アナウンスの面でも安心して利用してもらえると良いですね。
ここまでごく簡単に解説しましたが、本当は他にも気をつけたい点がいろいろあります。
本格的に発音を学びたい方には、英語発音矯正塾で田中えりかが余すことなくお伝えしています。
3.英語上達のカギは『発音』
2回に渡りお伝えした【発音解説】鉄道アナウンス編:発音矯正のプロが発音&解説してみた #1、#2の記事で、
英語の発音はカタカナで代用することはできない、ということがお分かりいただけたと思います。
カタカナ英語を脱却して、通じる英語を話すためには『発音』を覚えることが必須で、それが最短の道です。
TH、R、Lなどの日本語に無い音は、日本語では使わない筋肉を動かさなければならず、常に正確に発音できるようになるためにはそれなりに筋トレが必要ですが、短期間のトレーニングで暗記した文章が一気に伝わるアナウンスや会話に変わり、これまでの努力を生かすことができるようになります。
また、英語のアナウンスが聞き取れない方にも発音トレーニングは有効です。
英語の発音ができるようになれば、脳が認識できるようになり聞き取りもできるようになるので、英語のアナウンスや会話も日本語と同じように聞けるようになるでしょう。
『英語はまず、発音から。』
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